誠の華−ヒルガオ−




一抹の不安を抱きながら追加で注文したおはぎを頬張る。


そう言えば一君も伊東さんに誘われたって言ってたけど…。


「一君は…伊東さんに着いて行かないよね?」

「当たり前だ。俺には近藤さんと土方さんに恩義がある」



即答してくれて胸に安堵が広がる。


そうだよね、一君程強い忠誠心を持っている人が簡単に心変わりするわけない。


きっと平助も大丈夫。


一君の事も平助の事も大丈夫だって、何にも心配いらないって、信じていた。


なのに、その期待は呆気なく砕かれた。


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