誠の華−ヒルガオ−
翌朝
雪は炊事場にて手際良く野菜を切っていた。
「おはようございます雪さん」
もう食事は半分出来上がっているという状態で寝ぼけ眼を擦る隊士達がのろのろとやって来た。
今朝の担当はまだ15.6歳くらいの随分若い隊士達だ。
「おはよう。それじゃあほとんど出来上がってるから盛り付けと配膳をお願いしてもいい?」
「はい」
ご飯をよそっていたほんの少し、ほんの少しの間だけ隊士達から目を離したが、それは決してしてはいけない事だった。
なぜなら彼らは一つのお椀に魚や卵焼きなど全てをぶっこんでいたからだ。
「わーーーーーっっっ!!何してるのっっっ!!!」
「うわっっっっ!!!!!」
突然叫びだした私に驚いた隊士は持っていた煮物のお皿を放り投げた。
「ぎゃーーーーーーーっっっっ!!!」