誠の華−ヒルガオ−
これが人斬りとなってしまった沖田総司なのね。
「人を斬る…覚悟はまだない」
震える唇を動かして少しずつ言葉を紡ぐ。
「でも、自分が正しいと思うことをしたいの。もう私の人生は誰にも決めさせない、私が決める」
目を逸らさずに強く言うと、総司はフッと眼力を弱めて困ったように笑った。
その姿は私達がまだ子供だった頃、頑固な私に根負けした時の笑顔と一致した。
「そうか…。じゃあ、もう僕も自分を偽る必要はないんだね」