誠の華−ヒルガオ−




そんな私たちを他所に一君は「入隊希望者だ」とだけ言うとズカズカと中に入って行った。



お、置いていかないで!!!




心の中で叫びながら一の背中を追い掛けた。




「これから局長と副長を呼んで来る。お前はここで待ってろ」




殺風景な部屋に通され、一の言葉に頷くと私は部屋に1人残された。




局長と副長…。



つまり勇さんと歳さんと山南さんだよね。



緊張で手汗が出てきた。



ドキドキしていると複数の足音が聞こえ、それは私のいる部屋の前で止まった。




そしてゆっくりと襖が開くと四人の男が入ってきた。



私の前に三人座り、私の隣に一人座った。




半年ぶりに見た三人の顔は変わっていなかった。



ただ一人を除いては。



< 4 / 258 >

この作品をシェア

pagetop