誠の華−ヒルガオ−




「良いじゃねえか、お前はそのままで。無理して変わる必要なんてない」




雪は目を見開くと思ったことがそのまま口から溢れた。




「まさか歳さんにそう言われるとは思わなかった。いつまでもガキみたいなことしてんじゃねえ!って怒られると思ってから…」




心底驚いた、と言わんばかりに口元に手を当てながら言う雪に土方は右眉を吊り上げた。



そして猪口を置くと雪の両頬を左右に引っ張った。



「とひはん、ほへんははい!いはいはらはなひへ!!!(歳さん、ごめんなさい!痛いから離して!!!)」



「ったく。前言撤回だ!!その煩わしい口を直せ馬鹿野郎!!」




あちゃ、歳さん拗ねちゃった。



ごめんなさいの印に歳さんの好きな沢庵をあげておこう。



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