誠の華−ヒルガオ−
「土方君、私達でこれからもあの子達の笑顔を守っていきましょう」
「あぁ」
土方は相槌を打つと山南の猪口に酒を注いだ。
そして自身も手酌で飲むと一度外した視線をまた雪達の元へ向ける。
「総司!!情けない姿を隊士達に見せるんじゃないよ!!!」
「はいっ姉上っっっ!!!」
総司の姉であるミツを雪が真似て怒鳴りつけるとものすごい速さで起きた総司。
ゴンッ
「ってえ!!!一!もっと優しく介抱しろよ!!!」
容赦なく拳骨を落とした一に抗議する平助。
「ふっ」
4人の和やかな姿に土方から微笑みが溢れた。
「歳三はん」
そんな土方の側に妖艶さを漂わせる美しい女性が徳利を持って近寄ってきた。
「君菊か」
その女性とは、土方の馴染みの女だった。