誠の華−ヒルガオ−
弐
望まれぬ平穏
*
雪が入隊してから半年以上の月日が流れ、京には桜が咲き誇っていた。
その間、穏やかな日が続いていたものの、土方や山南はそれを良しとしなかった。
「雪〜、支度終わった?」
「あと少し!!」
「…それ聞くのもう5回めなんだけど?」
「終わった!!!」
今日は最近近くにできた甘味処に総司と平助と一の四人で行って来い、と珍しくあの土方さんが勧めて来た。
総司に急かされながら何とか支度を終えて、みんなで出発した。