内実コンブリオ
******
さっきは華ちゃんからやっと呼び止められて、何を言われるんかと思ったら、謝られた。
相手が相手やから、俺にとったら案の定これかという感じではあった。
…というより、俺としては早く気づいてくれ!
こんだけやっといて、本気で怒ってはないんやで。
だんだん自分が何やってるんかもわからんくなってきた。
なんか冗談で感じ悪い態度とりはじめてみたけど、後戻りできやん様になってしもうた。
どうしよう、俺!
どうしたらええんや、俺!
本当に大人も子供みたいなもんやな。
ここまで来てから、今更になって取り返しのつかんことになっとる、と気づいたところや。
さて、どうやってこの永遠と続く負の状況を展開していこうか。
そうして、仕事に戻ろうと出入口へ向かおうとした時、何やら良い香りが鼻をかすめる。
食堂の換気扇かららしい。
お腹が欲しがる様に音を鳴らした。
あ、そういえば昼飯を食ってへん。