内実コンブリオ
場所は変わって給湯室。
この部屋へ足を踏み入れたのは、かなり久しぶりに感じる。
入社当初こそ、よく利用していたものだ。
しかし、今は湯沸かしよりも資料探し、整理などが主な自分の仕事とされている為、全くと言っていい程に来ない。
「朝から座りっぱなしって、えらくない?足、むくむで!せめてトイレとか行かんの?」
「うーん。あんまり無駄に動いて、目立ちたくないから…」
「目立ちたくないって、なんでなん?」
やらかしてしまった。
余計なことを言ってしまったには違いない。
ヘマをやらかすのはいつものことだ。
何かをして、上手くいったことなど、ほとんどない。
せめて、一度でいいから最上級にいいものを完成させて達成感というものを味わってみたい。
今、角野先輩と気まずい、という事実をどうやって説明したら、成功なのだろうか。