内実コンブリオ



あんな夢を見てしまい、いつもより早くに目が覚めてしまった。

それはもう、パッチリだ。

今日は、日曜日だというのに。

なんてことだろう。

平日を休日まで引きずってしまっている。

しかも、もう一眠りしよう、なんて気にもなれない。

なんせ、パッチリだからだ。

そのうえ、何てったって既にストッキングとワイシャツに腕と足、それぞれを通してしまっていた。

そこまでしてから、今日が休日だということに気づいてしまったのだから、どうしようもない。

しかし、幸いにもワイシャツのボタンは、まだ留めておらず、楽なニットワンピースに着替え直した。

身支度をしようと、洗面所に行く。

歯磨き粉の容器を持つと、中身は空である様だった。

しゃがみ込んで、下の棚に新品がないかを探してみたが、どうやら今ので全部使い切ったらしい。

今日、買いものへ行くときのために、リストにそれを書き加えておいた。

朝ごはんにご飯と、みそ汁を啜った後、何だかんだで家事をしていたら、時計は9時45分頃を指していた。

すると、ちょうど洗濯機が止まり、終わったよー、と甲高い電子音で自分を呼ぶ。

それとほぼ同時に、携帯も自分を呼んだ。
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