内実コンブリオ
「どうも…元気?」
先に口を開いたのは、森緒ちゃんだった。
「うん。まあ、元気。てか、その後ろの人は誰?」
見上げるほど大きな、マッチョであろう彼が、明後日の方向を見ていた自分を指差した。
不意打ちに、思わず自分はびくっと、体を強張らせる。
「ちょっと!私の友達に失礼なこと、言わんといて、しやんといて!」
友達、という単語にジーンときた。
すると、森緒ちゃんの言葉に、彼は眉をひそめる。
「何のために?」
「は?」
「その友達を、何のために呼んだの?」