内実コンブリオ
自分はテーブルの前まで来ると、迷わず、森緒ちゃんに奥に座ってもらうように促す。
そうして、通路側を確保した。
これはタイミングを見計らって、いつでも逃げ出せるようにだ。
3人が席につけば、またその場の空気がピリピリとし出す。
「何、食べるー?」
森緒ちゃんが無理をして、盛り上げるようにメニューを広げる。
「ステーキ。もちろん自腹で」
それを言ったのは、やはり森緒ちゃんの彼氏さんだった。
彼は、反抗期を向かえた子どものような目付きをしている。
何だか、まずいんじゃないか?
再び、戦線を勃発されては困る。