内実コンブリオ
正直今だにその話しの意味もわかっていない。

それを察してくれたのか、話しの続きをすすめてくれる。



「いや、昨日さ。毎年泊まりに来てくれると、いっつも楽しそうに学校の話してくれるやん。でも、昨日は中学校の話はなんか、あんまり良くはなさそうな顔させてしまったから。ごめんな」

「あ…ごめん。せっかく遊んでもらっとったのに。自分でも気づいてなかった…」


「ええんやで!そうやってたまにはほつれ、見してくれやなな。いっつもニコニコしとるし、ある意味心配しとったんやで」

「…ありがとう」

「さっ、なんか名物食べに行こか!」





お店に入って昼ご飯。



「華ちゃんはさー、新しく始まった学校生活やろ?好きな子とかおらんの?」

「ぶふっ」



思わず、吹き出してしまった。

吹いたご飯粒が、ゆきちゃんの顔にfry away(飛ぶ)。



「おるんやな!どんな子?!」


「本当におらんってば!」



本当に思い当たらない。

いるとしたら、誰だろう。

あ、涼先輩。

でも、あの人は昔好きだったってだけで、今は特には何とも思わない。

見るのは好きだ。かっこいいから。

でも、好きってそういうやつではないと思う。
< 31 / 393 >

この作品をシェア

pagetop