内実コンブリオ
地獄がまたはじまった。
教室では、女子生徒たちのキャイキャイと甲高い声で夏休みの思い出話と、男子生徒たちがじゃれあいながら騒ぐ声が響く。
そのうるさいこと。
自分はうんざりした。
また、今日も教室に消しゴムが飛び交う。
ちぎった消しゴムを授業中にちみちみと投げつけて、クスクスと笑ってくる。
実にくだらない。
自分なら、先生の見ている目の前で消しゴムまるごと投げつけて、鼻っ柱でも折ってやるところだわ。
だって、もとある形をちぎるなんて消しゴムがかわいそうじゃない。
なんだかもとある存在を否定されている様で。
もっと豪快に堂々と生きていたい。
まぁ、小心者の自分には出来るわけないけど。
みんな群がる才能は持ってるくせに、変なところで小さいのよ。