内実コンブリオ
森緒ちゃんに言われ、たった今ひしひしと感じた。
好きだったんだ。
こんなに長く、十何年も経っていても、容易く感情を取り戻せるほどに好きだったんだ。
「好き…」
「そうそう!たった2文字でも、伝わることはたくさんあるかもよ?」
森緒ちゃんが、また後押しをしてくれた。
これはもう、頑張る他に選択肢はない。
今は何だか、ワクワクした。
気持ちを伝えたとして、どう返されたって構わない。
ただ、胸が高鳴っている。
なぜなら多分、もう既に自分の中での答は、決まりきっているから。
第3章*最終話に続く。