内実コンブリオ
こんな中学校生活でも、嬉しいことっていくつかあった。

今となっては、関わらなくなってしまった栗山くんだけど、あの人と一言交わすだけでとても幸せな気持ちになれた。

心がほわっ、てした。

今更だけど、そう思う。

そして、それが失くなった時、幸せだったんだって気づくものだったんだ。

何で幸せって思ったかは、わからないけれど。





中学校生活って長い様で短かった。

同じ様な年月を繰り返して、気づけば、中学3年生。

最上級の学年になっていた。

本当にびっくり。

自分が3年生になれるなんて。

頭はまだ小学4年生で止まっているっていうのに。

唯一ショックだったのは、栗山くんとはクラスが離れてしまったこと。

時間だけが流れていく。

何なら早く高校生になりたい。

そんな気持ちでいたら、なぜか更にショックをうけた。

そんな出来事が起こった。



「ゆいな、おめでとーう!」

「彼氏出来たんやってー?!」

「ありがとー。てか、みんなの前で言うなし!」

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