ほんとの声を聞きたかった
「ごめんな、こんな時間まで」
「いいよ。楽しかったから、私も時間忘れてた」
春の夜風は夏の暑さもなく、冬の冷たさもなく、とても心地いい。
なびく髪が楽しそうにはじけた。
「ヨルは楽しい?俺たちの曲作りのとこ見てて」
「楽しい!それに幸せ。だからいつまでもいたいって思う。あの場所に」
「さすがファン1号やな」
そう言って私の髪をクシャクシャに撫でる。
そうだよ。私はこの3人の、そしてカズマのファン第1号。
私はこの3人に巡り会えた奇跡を忘れない。
それくらい奇跡的な出会いだった。