ほんとの声を聞きたかった
1、スリーピースバンド
高1の春。
それはそれは絶望的だった。
受験勉強もろくにせず、ぐーたらしていた中3の自分自身を恨んだ。
自業自得、そんなことわかっている。
入る予定もなかった底辺校に入学し、嫌いな勉強が尚更嫌いになるくらいなめられたような内容の簡単な授業。
規定のスカート丈よりも、短くなければアウェーみたいなこの周りの空気。
ギャルやヤンキーが目立つ、そんな高校。