まりあ様のおみちびき~秘密の妹は農家の天使⁉~
第4幕・満たされぬ希望【訳・おなか空いた】
。.:*:・'°☆
第4幕・満たされぬ希望【訳・おなか空いた】
。.:*:・'°☆
我驚きし。
「どうかなさいましたか?」
黒森さん《兄》云う。
「いや、あの、その……」
我狼狽《ろうばい》せし。
ぐー
腹の蟲鳴りし。【お昼から何も食べてなかった】
「あ、これどうぞ」
黒森さん、袋に手を入れる。
其の紅き供物《トマト》、渡す。
「洗ってありますよ」
「…うむ」
我、頂く。
皮のまま。
おお‼
おお‼
「…美味」
我、驚きし。
顔紅くなりて。
「……あ」
「……どうかしましたか」
我訊く。
黒森さんも顔紅くし
「いや、あなたの笑顔があまりに嬉しかったので……」
ふむ。
「まあとりあえず、うちにどうぞ。ガブリエル様」
「う、うむ」
元々其方に行く予定であったし、まあ善しとするか。
。.:*:・'°☆
「くうんくうん」
何故か犬《サモエド》付いてきし。
買ってきた食事《ペットフード》頂く。
「待ってて。すきやき作るから」
黒森さん云うので、我犬と共に待ちし。
何故か天使《ガブリエル》ということになってしまった……。
早く名乗らねば……。
「はい、すきやきできたよ」
黒森さん食事、机の上《へ》に用意する。
「…いと高き「魔性」に供物を‼」
「主に栄光あれ。アーメン」
頂く。
「…美味!美味!」
「はは」
その供物の祭典《すきやき》美味なり。
「特に肉類美味」
「はは。実はそれ大豆なんだよ」
なに?
驚く我。
「近所の人から貰ったんだ」
「……う」
其の大豆肉、肉食べれぬ弟も食べれたろうか…。
我考える。
弟、奏病弱故に肉食べれず。齢10で他界せし。
我、それから孤独《ひとり》になりし。言の葉失いし。【失語症になり】
其の一ヶ月後、弟好みし動画《アニメ》の悪役声優・鈴木美佐子自殺す。
我飛び降り現場弔いに行き、花手向けた。
『いと高き「魔性」に供物を‼』
『いと高き「魔性」に供物を‼』
『いと高き「魔性」に供物を‼』
『いと高き「魔性」に供物を‼』
周囲《まわり》、ファン叫びしこゑ。
其の刻《とき》、魂煮え立つ。
我天を左手で指さし、右手で腕を組む。【悪役のポーズをした】
『いと高き「魔性」に供物を‼』
齢14の我、夕日に当たる自殺現場《ビル》背景に厨二病目覚めた。【一年ぶりに喋れた】
我、それ以来厨二用語しか喋れず。
學校でも苛められ不登校。
然し開き直って漆黒の華《ゴシックロリータ》。
「いと高き「魔性」に供物を!【ごちそうさま】」
「アーメン」
。.:*:・'°☆
翌朝。
あまり眠れず。【兄とはいえ、男の人が一緒なので寝にくかった。幸い、何もなかったけど】
「よし、畑の草むしり行かないと」
「うむ」
我ら畑行く。
「…おお」
草。
草。
草。
雑草の群れ。
「よいしょっと」
ふたりで草むしりし。
「おやまあ、昨日のちんどん屋さん」
すると、昨日の老婆来たりし。
「違いますよ!彼女は天使ガブリエル様です」
黒森さん、恥ずかしいこという。
「そうなのか?」
「ええ…そうよ、私は天使よ」
「あれ?ガブリエル様、天界の言葉じゃない…」
黒森さん、気づく。
「あれ?」
我、言い直すが、「我天使なり!」としかならない。
「気のせいかな?」
黒森さんと我思う。
こうして、我田舎で暮らしたり。
【こうして、私は田舎で暮らすことになりました】
我、天使なり。
【天使・ガブリエルとして……】
その未来《さき》は何処《いずこ》?
第4幕・満たされぬ希望【訳・おなか空いた】
。.:*:・'°☆
我驚きし。
「どうかなさいましたか?」
黒森さん《兄》云う。
「いや、あの、その……」
我狼狽《ろうばい》せし。
ぐー
腹の蟲鳴りし。【お昼から何も食べてなかった】
「あ、これどうぞ」
黒森さん、袋に手を入れる。
其の紅き供物《トマト》、渡す。
「洗ってありますよ」
「…うむ」
我、頂く。
皮のまま。
おお‼
おお‼
「…美味」
我、驚きし。
顔紅くなりて。
「……あ」
「……どうかしましたか」
我訊く。
黒森さんも顔紅くし
「いや、あなたの笑顔があまりに嬉しかったので……」
ふむ。
「まあとりあえず、うちにどうぞ。ガブリエル様」
「う、うむ」
元々其方に行く予定であったし、まあ善しとするか。
。.:*:・'°☆
「くうんくうん」
何故か犬《サモエド》付いてきし。
買ってきた食事《ペットフード》頂く。
「待ってて。すきやき作るから」
黒森さん云うので、我犬と共に待ちし。
何故か天使《ガブリエル》ということになってしまった……。
早く名乗らねば……。
「はい、すきやきできたよ」
黒森さん食事、机の上《へ》に用意する。
「…いと高き「魔性」に供物を‼」
「主に栄光あれ。アーメン」
頂く。
「…美味!美味!」
「はは」
その供物の祭典《すきやき》美味なり。
「特に肉類美味」
「はは。実はそれ大豆なんだよ」
なに?
驚く我。
「近所の人から貰ったんだ」
「……う」
其の大豆肉、肉食べれぬ弟も食べれたろうか…。
我考える。
弟、奏病弱故に肉食べれず。齢10で他界せし。
我、それから孤独《ひとり》になりし。言の葉失いし。【失語症になり】
其の一ヶ月後、弟好みし動画《アニメ》の悪役声優・鈴木美佐子自殺す。
我飛び降り現場弔いに行き、花手向けた。
『いと高き「魔性」に供物を‼』
『いと高き「魔性」に供物を‼』
『いと高き「魔性」に供物を‼』
『いと高き「魔性」に供物を‼』
周囲《まわり》、ファン叫びしこゑ。
其の刻《とき》、魂煮え立つ。
我天を左手で指さし、右手で腕を組む。【悪役のポーズをした】
『いと高き「魔性」に供物を‼』
齢14の我、夕日に当たる自殺現場《ビル》背景に厨二病目覚めた。【一年ぶりに喋れた】
我、それ以来厨二用語しか喋れず。
學校でも苛められ不登校。
然し開き直って漆黒の華《ゴシックロリータ》。
「いと高き「魔性」に供物を!【ごちそうさま】」
「アーメン」
。.:*:・'°☆
翌朝。
あまり眠れず。【兄とはいえ、男の人が一緒なので寝にくかった。幸い、何もなかったけど】
「よし、畑の草むしり行かないと」
「うむ」
我ら畑行く。
「…おお」
草。
草。
草。
雑草の群れ。
「よいしょっと」
ふたりで草むしりし。
「おやまあ、昨日のちんどん屋さん」
すると、昨日の老婆来たりし。
「違いますよ!彼女は天使ガブリエル様です」
黒森さん、恥ずかしいこという。
「そうなのか?」
「ええ…そうよ、私は天使よ」
「あれ?ガブリエル様、天界の言葉じゃない…」
黒森さん、気づく。
「あれ?」
我、言い直すが、「我天使なり!」としかならない。
「気のせいかな?」
黒森さんと我思う。
こうして、我田舎で暮らしたり。
【こうして、私は田舎で暮らすことになりました】
我、天使なり。
【天使・ガブリエルとして……】
その未来《さき》は何処《いずこ》?