まりあ様のおみちびき~秘密の妹は農家の天使⁉~
第9章・異世界《グリーンピース》に来たり【訳・早速盗賊に襲われた】
。.:*:・'°☆
第9章・異世界《グリーンピース》に来たり【訳・早速盗賊に襲われた】
。.:*:・'°☆
意識が覚めると、目の前には筋骨隆々の男達が立っていた。
「な、なんだ?」
「天使だ‼」
盗賊達が騒ぐ。
「ん?」
私は下をみた。
「いてて…」
緑髪の青年が寝ている。
「くー」
白い巨大な犬二匹が警戒している。
「えええ?」
ここがゲームの世界?
どうなってるの?
背中に違和感がある事に気づいた。
後ろをみる。
みえにくかったが、黒い翼がみえた。
「えええ?」
よく聞くと、声もいつもの私より弱冠高い。
「なんかよくわからないが、とりあえず天使だから生け捕りにして売ろう!」
盗賊が騒ぐ。
「えええ⁉」
パニックになる私。
「わうん!」
白い巨大な犬が盗賊に襲いかかる。
「は!」
盗賊達は牙に剣で対応する。
な、なんだ…?
なにが起きたんだ…?
「ん…」
緑髪の青年が目を覚ます。
「あれ…?天使…?」
青年は目をしばたたく。
青年は中世の勇者のような格好をしている。
「あなた、だれ?」
「俺は、ちとせ…」
え?どういうこと?
私は立ち上がった。
黒いワンピースが揺れる。かなり露出度が高いが、神秘的なモードっぽいドレスだ。
「そういえば、その姿…『勇者戦記レッドムーン』の主人公によく似てるわね」
「よくわかりましたね」
…かっ。
手裏剣が飛ぶ。
「ぐわっ」
盗賊が倒される。
「だれ?」
木々の狭間から、現れた人影…。
それは幼女だった。
ピンク色のツインテールに、三毛猫の猫耳。セーラー服に首輪。
「伊藤堅固です。下界からナビしてます」
「え…」
私は引いた。色んな意味で。
「下界?さては貴様ら、『宿命者』だなー!」
盗賊らが剣を構える。
「なぜか知らんが『宿命者』をみると血が騒ぐぜ‼」
なぜか知らんが多すぎる。
「はっ‼」
伊藤君…改め伊藤ちゃんは、手裏剣で敵の首を切る。
「うぎゃああああ‼」
黒い血潮が吹いた。グロい。
と、思ったら霞のように盗賊が消えた。ステータス画面が宙に表示されている。『瀕死』と。
すると、コインみたいなものがたくさんあらわれて伊藤ちゃんに降り注ぐ。
イーナ
レベル2に上昇
経験値110。
と、ステータス画面に表示される。
「くわー」
「てやっ」
巨犬二匹と幼女が黒い血飛沫を浴びせ、戦っている。
「な、なんだ…」
「うん…」
呆然と立ち尽くす私達《ふたり》。
「こら、ふたりもなにボーとしてるんです!戦って経験値を増やさないと農業レベルも上がりませんよ‼」
幼女が叫んだ。
「鞄にダガーが入ってますから、戦ってください!」
私達は慌てて下げている鞄を開けた。確かに、薬草とパンが入っていた。
「お、おう!」
緑髪《千歳》が云う。
私もかなり乱暴にダガーを向けた。
「ちょろいな!」
盗賊に避けられる。
「きゃっ」
腕に傷がつく。
黒い血が流れた。
ステータスのHPが減少する。
「花音さん、スキルを使うんだ!」
伊藤ちゃんが云う。
「スキル?」
すると、頭の画面スキルが表示された。
試しにいい加減にスキル、神の祈りを使ってみる。
緑色の星屑が私達に瞬いた。
「よし、これでHPが回復しました!攻撃は私達が率先してやりますから、花音さんは回復を中心にお願いします!」
「はい」
私は攻撃しつつ『神の祈り』でみんなを回復した。
。.:*:・'°☆
盗賊は全滅した。
「ふう」
手裏剣を片付ける伊藤ちゃん。
「なにが、なんなの…」
大量のコインが降り注ぐ。
レベル3に上昇!
農業レベルがアップ!
初心者用食材・ガーデンレタスミックスが育成可能になりました!
宙のパネルに文字が表記され、消えた。
「なにって、ゲームの世界ですよ」
「伊藤ちゃん、この姿は一体…」
「ゲーム内のアバターです。一応仮のものを版権から用意しました。ところで花音さん、いつのまにか厨二用語が治ってますが…」
「は」
そういえばそうだ。
なんで…。
「それもそうだけど、この姿、見覚えが…」
「ああ、『勇者戦記レッドムーン』の堕天使イヴってキャラです」
伊藤ちゃんが告げたそのキャラは、男が最期まで応援していた悪役声優・鈴木美佐子の持ちキャラだった。
≪続≫
第9章・異世界《グリーンピース》に来たり【訳・早速盗賊に襲われた】
。.:*:・'°☆
意識が覚めると、目の前には筋骨隆々の男達が立っていた。
「な、なんだ?」
「天使だ‼」
盗賊達が騒ぐ。
「ん?」
私は下をみた。
「いてて…」
緑髪の青年が寝ている。
「くー」
白い巨大な犬二匹が警戒している。
「えええ?」
ここがゲームの世界?
どうなってるの?
背中に違和感がある事に気づいた。
後ろをみる。
みえにくかったが、黒い翼がみえた。
「えええ?」
よく聞くと、声もいつもの私より弱冠高い。
「なんかよくわからないが、とりあえず天使だから生け捕りにして売ろう!」
盗賊が騒ぐ。
「えええ⁉」
パニックになる私。
「わうん!」
白い巨大な犬が盗賊に襲いかかる。
「は!」
盗賊達は牙に剣で対応する。
な、なんだ…?
なにが起きたんだ…?
「ん…」
緑髪の青年が目を覚ます。
「あれ…?天使…?」
青年は目をしばたたく。
青年は中世の勇者のような格好をしている。
「あなた、だれ?」
「俺は、ちとせ…」
え?どういうこと?
私は立ち上がった。
黒いワンピースが揺れる。かなり露出度が高いが、神秘的なモードっぽいドレスだ。
「そういえば、その姿…『勇者戦記レッドムーン』の主人公によく似てるわね」
「よくわかりましたね」
…かっ。
手裏剣が飛ぶ。
「ぐわっ」
盗賊が倒される。
「だれ?」
木々の狭間から、現れた人影…。
それは幼女だった。
ピンク色のツインテールに、三毛猫の猫耳。セーラー服に首輪。
「伊藤堅固です。下界からナビしてます」
「え…」
私は引いた。色んな意味で。
「下界?さては貴様ら、『宿命者』だなー!」
盗賊らが剣を構える。
「なぜか知らんが『宿命者』をみると血が騒ぐぜ‼」
なぜか知らんが多すぎる。
「はっ‼」
伊藤君…改め伊藤ちゃんは、手裏剣で敵の首を切る。
「うぎゃああああ‼」
黒い血潮が吹いた。グロい。
と、思ったら霞のように盗賊が消えた。ステータス画面が宙に表示されている。『瀕死』と。
すると、コインみたいなものがたくさんあらわれて伊藤ちゃんに降り注ぐ。
イーナ
レベル2に上昇
経験値110。
と、ステータス画面に表示される。
「くわー」
「てやっ」
巨犬二匹と幼女が黒い血飛沫を浴びせ、戦っている。
「な、なんだ…」
「うん…」
呆然と立ち尽くす私達《ふたり》。
「こら、ふたりもなにボーとしてるんです!戦って経験値を増やさないと農業レベルも上がりませんよ‼」
幼女が叫んだ。
「鞄にダガーが入ってますから、戦ってください!」
私達は慌てて下げている鞄を開けた。確かに、薬草とパンが入っていた。
「お、おう!」
緑髪《千歳》が云う。
私もかなり乱暴にダガーを向けた。
「ちょろいな!」
盗賊に避けられる。
「きゃっ」
腕に傷がつく。
黒い血が流れた。
ステータスのHPが減少する。
「花音さん、スキルを使うんだ!」
伊藤ちゃんが云う。
「スキル?」
すると、頭の画面スキルが表示された。
試しにいい加減にスキル、神の祈りを使ってみる。
緑色の星屑が私達に瞬いた。
「よし、これでHPが回復しました!攻撃は私達が率先してやりますから、花音さんは回復を中心にお願いします!」
「はい」
私は攻撃しつつ『神の祈り』でみんなを回復した。
。.:*:・'°☆
盗賊は全滅した。
「ふう」
手裏剣を片付ける伊藤ちゃん。
「なにが、なんなの…」
大量のコインが降り注ぐ。
レベル3に上昇!
農業レベルがアップ!
初心者用食材・ガーデンレタスミックスが育成可能になりました!
宙のパネルに文字が表記され、消えた。
「なにって、ゲームの世界ですよ」
「伊藤ちゃん、この姿は一体…」
「ゲーム内のアバターです。一応仮のものを版権から用意しました。ところで花音さん、いつのまにか厨二用語が治ってますが…」
「は」
そういえばそうだ。
なんで…。
「それもそうだけど、この姿、見覚えが…」
「ああ、『勇者戦記レッドムーン』の堕天使イヴってキャラです」
伊藤ちゃんが告げたそのキャラは、男が最期まで応援していた悪役声優・鈴木美佐子の持ちキャラだった。
≪続≫