告白の時間
「それはどうかなぁ…」
鳴海は微かに目を細めると、耳にしていたイヤフォンをはずした。
ラジオから流れてくる歌に耳を傾けるが、失敗する…今までイヤフォンの向こうから聞こえていた小さな声が、耳について離れない…
花園を駅まで送り届け、アパートにたどり着いたのは、9時近くになっていた。
部屋の明かりを付け、真っ先にパソコンの電源を入れメールボックスを開くと、最後の報告書を打ちはじめた。
『桂木様へ
これが最後の報告となります。』
そう一文を打ち込んだ後、自分が見聞きした事を詳細にまとめて文章にしていく。
『以上で報告を終わりにします。桂木さんに借りていた盗聴器は、後日返送させて頂きます。』
そして迷ったあげく、その一文でしめくくる事にした。
『私見ですが、千歳は浄化されたと思いますよ。』
と…
メールの送信を終え、パソコンを閉じると鳴海はそのままベットに倒れ込んだ。
盗聴器は店のカウンターの裏に仕込んでいた。桂木が自分の耳で確かめろと言って送ってきた物だ。
「千歳は本当に今でも、花園が好きなんですか?」
と、何気なく聞いたつもりだった。
千歳の態度にそれを感じれるほど、自分は千歳を見ているわけではない事に気づかされる…
鳴海は微かに目を細めると、耳にしていたイヤフォンをはずした。
ラジオから流れてくる歌に耳を傾けるが、失敗する…今までイヤフォンの向こうから聞こえていた小さな声が、耳について離れない…
花園を駅まで送り届け、アパートにたどり着いたのは、9時近くになっていた。
部屋の明かりを付け、真っ先にパソコンの電源を入れメールボックスを開くと、最後の報告書を打ちはじめた。
『桂木様へ
これが最後の報告となります。』
そう一文を打ち込んだ後、自分が見聞きした事を詳細にまとめて文章にしていく。
『以上で報告を終わりにします。桂木さんに借りていた盗聴器は、後日返送させて頂きます。』
そして迷ったあげく、その一文でしめくくる事にした。
『私見ですが、千歳は浄化されたと思いますよ。』
と…
メールの送信を終え、パソコンを閉じると鳴海はそのままベットに倒れ込んだ。
盗聴器は店のカウンターの裏に仕込んでいた。桂木が自分の耳で確かめろと言って送ってきた物だ。
「千歳は本当に今でも、花園が好きなんですか?」
と、何気なく聞いたつもりだった。
千歳の態度にそれを感じれるほど、自分は千歳を見ているわけではない事に気づかされる…