告白の時間
「なんだかちょっと面白そうですね。特に花園がどうゆう反応を見せるのか…それと千歳の驚く顔が目に浮かぶようだなぁ」

鳴海はクスクスと愉快そうに笑った。

「…黒いなぁ、鳴海君は…」

「おほめにあずかり光栄です」

桂木のグラスにワインを注ぎながら、鳴海は悪そうに笑った。

「じゃあ商談成立という事かな?」

「成立という事で…」

そう言って二人はグラスを静かに打ち合わせると、一気に飲み干した。

「桂木さん、一つ気になったのですが…もし花園と千歳がうまくいった場合、私、立場ないですよね〜?」

「そうだなぁ、まぁその時は二人をせっつくための演技だったとか、冗談にしてしまえば?それに鳴海君はこの話を受けた時点で、ある程度千歳の幸せを望む一人だという事が分かったしね〜まぁ鳴海君には悪いが泣いてもらうかなぁ」

「え〜それじゃ自分が千歳を想ってるみたいじゃないですか?」

「だからぁ…さっきの質問が初めにきた場合は特に、その可能性がぁ高いんだよ」

「?」

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