【短編】婚活ウォー!?ズ!!
「それで、結局食事して帰って来たの?」
「うん。もう羊みるだけで撲殺したくなるぐらい無駄な時間だった」
帰宅すると、妹の馨が来ていた。馨は子どもにミルクをあげながらまるで聖母のように微笑んでいる。
でもそれも納得だ。あんな金髪碧眼の可愛い赤ちゃんなんて産んだら、私だって聖母の顔になる。
二歳年下のくせに、馨はさっさと高学歴高収入、おまけに金髪碧眼のイギリス人と国際結婚している。
「はあ。無駄な時間だった。馨のまわりに私の条件を満たす人、いない?」
「うーん。日本での永住権を求めて日本人と結婚したい人なら沢山いるけど……私、収入や職業気にしてなかったからなあー」
「気にしていない奴が、外交官の奥さんかよ。くそう」
「お姉ちゃん、言葉使い」
おっとり垂れ目で、外見だっておっぱいだって私の方が良いと思うのだけど、外国人は妹みたいに一歩引いてくれるおしとやかな女が好きらしい。
馨はそんな雰囲気だが、自分に意見ははっきりきっぱり言うから少し毛並みは違うが。