華麗なる国王の囚われ花嫁~若き絶対君主の一途な愛~
――すべては結果論だ。
いまさらどう言ったって、ソフィアが目覚めるわけじゃない。
しかし、"あのときああしていれば"、という後悔は、いつまでもつき纏う。
俺がすべての原因だ。
ソフィアに話すべきだった。
もっと話し合うべきだった。
ただ俺を好きになってくれればいいと、そればかり考えて……。
「声を荒げてすまなかった」
「謝る必要はないわ。そう言われても仕方ないもの」
エリスはソフィアの手をさすりながら見つめていた。
俺はそのふたりを残して、あるところへ行こうと扉へと向かった。
「エリス、ソフィアを頼む」
「いったいどこへ?」
「行かなきゃいけないところがある」
そうエリスに告げて、ひとり地下牢へと足を向けた。