華麗なる国王の囚われ花嫁~若き絶対君主の一途な愛~
9.幸せの道標
―――長い間、夢を見ていたような気がする。
……いや、夢かどうか分からない。
でも、とても不思議な体験だった。
黄色い花が咲き乱れる、花畑。
そこに亡くなったはずの母が立っている。
私の記憶の中の母は、笑顔なんてなかった。
いつも泣いているか暗い表情ばかりで、明るい母なんて見たことがないに等しい。
けれど、そこにいる母は笑っている。
とても幸せそうな表情で私を見ていた。
そして私に、『こっちに来て』と言わんばかりに手まねきをする。
あんなに明るい母を見たのは初めてだった。
嬉しくなって母の元へ行こうと足を一歩踏み出すのに、そのときに限っていつも誰かに呼ばれ、後ろを振り返る。
すると目の前が真っ暗になって、身体に痛みが走る。
苦しくて、辛くて。
でもまた気がつくと明るくなって、母がいる世界に戻っていた。
……いや、夢かどうか分からない。
でも、とても不思議な体験だった。
黄色い花が咲き乱れる、花畑。
そこに亡くなったはずの母が立っている。
私の記憶の中の母は、笑顔なんてなかった。
いつも泣いているか暗い表情ばかりで、明るい母なんて見たことがないに等しい。
けれど、そこにいる母は笑っている。
とても幸せそうな表情で私を見ていた。
そして私に、『こっちに来て』と言わんばかりに手まねきをする。
あんなに明るい母を見たのは初めてだった。
嬉しくなって母の元へ行こうと足を一歩踏み出すのに、そのときに限っていつも誰かに呼ばれ、後ろを振り返る。
すると目の前が真っ暗になって、身体に痛みが走る。
苦しくて、辛くて。
でもまた気がつくと明るくなって、母がいる世界に戻っていた。