華麗なる国王の囚われ花嫁~若き絶対君主の一途な愛~
2.終わりではなく、始まり
「―――……は!?」
まったくもって理解ができなかった。
この王子は頭がどこかおかしくなったのか、とまで思った。
結婚式?
誰の?
誰が誰の妻になるですって!?
動揺が隠しきれない。
しかし王子は動じることなく、当たり前のような顔でそこに立っていた。
「な、なにを仰っているのか、よく分かりませんがっ!」
「仕方ない、もう一度言おう。今日は私達の結婚式だ。お前は私の妻になるんだよ」
「なんで私が!!!」
思わず王子に対して言葉を荒げてしまう。
……我慢できなかった。
今の今まで処刑されるもんだと思って、死ぬ気で気持ちを整えてきたってのに。
それが、なんで結婚になるのよ!
真逆じゃない!!まったくの真逆!!
しかもちょっと前まで、私を虫けら以下で睨んでいた男よ!?
どうしてそんな人と結婚しなきゃいけないの!