華麗なる国王の囚われ花嫁~若き絶対君主の一途な愛~
私は怪訝な顔で、王子に問う。
しかし逆に怪訝な顔を返されてしまった。
「なに……って、私たちは夫婦になったじゃないか?」
王子は呆れたように笑う。
「で、でも夫婦って、それは私を生かすためのものだったのでしょう?」
「まあそういう理由もあるが、結果的には夫婦になったことに変わりはない。そして夫婦になって初めての夜だ。君もバカではないのだから、その意味くらいは分かるだろう?」
王子の言葉を、頭の中でひとつひとつ整理をする。
……はい。
たしかに結婚はしました。
それもあっけないほど簡略化された儀式で、あっという間に。
心の整理もできないまま、私は王子の側妃として生きることになりました。
で、晴れて側妃とはいえ夫婦になったその夜は、つまり夫婦なのだから同じ部屋でふたりで朝まで、えっと……。
あれやこれや……して……。
って、つまり……それは……。
「――は!?」
答えに行き着いた途端、声を上げて思わず飛び上がるようにして立つ。