華麗なる国王の囚われ花嫁~若き絶対君主の一途な愛~

ゾクリと背中が粟立つ。

その瞳で見つめるのは反則よ。
身体はおろか、頭まで働かなくなってしまう。


「お前と隠しごとはしたくない。不都合なことがあればなんでも言ってくれて構わない。お前が苦しむ姿を見るのは嫌なんだ。些細なことでもいい、なにがあったのか話してくれ」


乞うような囁きに心が揺れる。

でも言えやしないわ。
本当はエリスと深い関係だったんでしょう?だなんて。


「本当になんでもないの。気にしないで」

「じゃあなんで私の顔を見ない?微妙に視線をずらしているのはどうしてだ?」

「それは……」

「言え。これは命令だ。逆らうとどうなるか、分かっているな?」

顎に手をかけ、ぐいっと顔を引き上げられ、もう片方の手は私の腰に回されていた。

唇が近づき、王子の吐息が顔にかかる。

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