華麗なる国王の囚われ花嫁~若き絶対君主の一途な愛~

――触れた部分が熱い。


王子がいなくなってもなお、私の胸の高鳴りは収まらず、より激しさを増していた。

なんで?
どうして?

理解ができず、そんな言葉で自分を問うばかり。


思えばエリスの発言を聞いたときからだ。

自分自身でも戸惑うくらい、今までに味わったことのない不思議な感情が、私の心を揺さぶっている。

違うでしょう?
私は、王子のことなんてなんとも思っていないんだから。


……これは嫉妬なんかじゃない。

違う、違うの。
そんなんじゃない!



――私が王子を好きになるなんて、あり得ない……!!
< 97 / 169 >

この作品をシェア

pagetop