私がキスしたいのはあなたです。
「待ってっっっっ!」
私の声を聞き小川がもう一度振り返る。
「ん?どうした?」
「えっと………」
小川が不思議そうに私のことを見つめる。
「私………小川のことが好きです。」
「え?………ありがとう」
やっぱり私は小川の顔が見れない。
「あの、返事はもう少し待っててもらってもいいかな?」
「うん!あの……いつでも大丈夫だから。」
「ありがとう。じゃあ、また明日。」
「うん、また明日。」
小川は帰って行った。
小川の姿が見えなくなると、私はその場に座り込んだ。
言ってしまった。
勝算はなかったけど、返事を今度返してくれるということは、少し考えてくれるということだろう。
嬉しかった。
これからどうなるか分からないけど、小川を待とう。そう思った。