私がキスしたいのはあなたです。
大会当日。快晴。プール日和だ。
今日は、県内の高校が集結している。
そう、それは小川もこの会場のどこかにいるということだ。
「鈴夏ー!何ぼーっと突っ立ってるの?置いてくよ?」
瞳にせかされ、自分が通路の真ん中に突っ立っていることに気が付く。
「あ、ごめんごめん。すぐ行く。」
私は小走りで瞳に追いついた。
「あー!!!緊張するね。」
瞳は胸に手を当てて言う。
「久しぶりだし、2年になって初めての大会だもんね。」
私も瞳につられてなんだかドキドキし始めた。
学校指定の休憩所まで行くと、1年生が全て準備を終わらせてくれていた。
荷物を休憩所にすべて置くと、早速アップをしに更衣室に向かった。