私がキスしたいのはあなたです。
「鈴夏っていつから水泳やってるの?」
「私、水泳人生まだ短いよ?小学6年からだもん。」
「なんでそんな時期から始めたのさ」
「んー、会話に入りたかったからかな。」
「なにそれ、意味わかんないよ。」
怜は、ケラケラ笑った。でもすぐにこの話に興味がなくなったのか、それ以上は聞いてこなかった。
でも私は本当に会話に入りたくて始めたのだ。
小学5年まで、私は5mしか泳げず、水泳が大嫌いだった。
でも、小学6年の時、今までで見たことがないほど綺麗な泳ぎを見たのだ。
隣の席の小川 悠(オガワ ユウ)だ。
あまり喋ったことがなかったから、水泳が得意だなんて知らなかった。