月と地球と彼女と僕と。
僕がアサコさんへ思いを寄せるようになったのは大学入って直ぐ。つまり一目惚れ。
大学のキャンバスで偶然見かけて、なんて綺麗な人なんだろうって思った。
肩より少し下まである髪は黒くて陽の光に当たるとキラキラとして、透き通るように白い肌は薄化粧の唇を赤く惹き立たせた。
気付けばフラフラと後をついてって、そのままアサコさんが所属する天文サークルへ。
正直、星なんて全く興味なかった。でもそこで引き返せばただのストーカーになりそうだなって、取り敢えず、興味あるふりしてサークルに入った。
だけど入った後で男の先輩に聞くとここに居る半分はアサコさん目当てだって言ってた。だからお前の下心もバレバレだったぞって。
アサコさんはよく空を見上げている。
じぃーっと。
サークルに入って直ぐの頃、一度聞いた事がある。
「何を見てるんですか」って。
「空……だけど。」
そりゃまぁ、そうなんだけど。自分でも当たり前の質問したよなって思った。でも気になったから。空をそんなにもじっと見つめる人なんて僕の周りには居なかったから。
アサコさんと少しでも話せたっていう嬉しさもあって僕はさらに言葉を続けた。
「空、好きなんですか。」
我ながらしつこい気もしたけどこれで会話を終わりにしたくなかったから。
「うん、そうね。好きよ。君は、好き?」
僕のことを言われた訳じゃないのに好きよと言う言葉が脳内でリフレインする。
何とか理性を引っ張り戻して
「僕はアサコさんが好きです。」
なんて事は決して言える訳もなく。
「はい、空好きです。見てるとなんか宇宙って気がしますよね。」
今思い返してもこの答えってどうよって思う。なんか宇宙って。もう少し他にチョイス出来たんじゃないかな言葉のチョイス。
それでもアサコさんは「ああ、それ分かるなぁ。」って言ってくれたんだ。答えた本人すら微妙に思う答えなのにアサコさんは気に入ってくれたらしい。
兎にも角にも、それからアサコさんと僕は割りと話すようになってご飯も時々行ったりするようになったんだから何がきっかけになるかなんて分からないよね。
大学のキャンバスで偶然見かけて、なんて綺麗な人なんだろうって思った。
肩より少し下まである髪は黒くて陽の光に当たるとキラキラとして、透き通るように白い肌は薄化粧の唇を赤く惹き立たせた。
気付けばフラフラと後をついてって、そのままアサコさんが所属する天文サークルへ。
正直、星なんて全く興味なかった。でもそこで引き返せばただのストーカーになりそうだなって、取り敢えず、興味あるふりしてサークルに入った。
だけど入った後で男の先輩に聞くとここに居る半分はアサコさん目当てだって言ってた。だからお前の下心もバレバレだったぞって。
アサコさんはよく空を見上げている。
じぃーっと。
サークルに入って直ぐの頃、一度聞いた事がある。
「何を見てるんですか」って。
「空……だけど。」
そりゃまぁ、そうなんだけど。自分でも当たり前の質問したよなって思った。でも気になったから。空をそんなにもじっと見つめる人なんて僕の周りには居なかったから。
アサコさんと少しでも話せたっていう嬉しさもあって僕はさらに言葉を続けた。
「空、好きなんですか。」
我ながらしつこい気もしたけどこれで会話を終わりにしたくなかったから。
「うん、そうね。好きよ。君は、好き?」
僕のことを言われた訳じゃないのに好きよと言う言葉が脳内でリフレインする。
何とか理性を引っ張り戻して
「僕はアサコさんが好きです。」
なんて事は決して言える訳もなく。
「はい、空好きです。見てるとなんか宇宙って気がしますよね。」
今思い返してもこの答えってどうよって思う。なんか宇宙って。もう少し他にチョイス出来たんじゃないかな言葉のチョイス。
それでもアサコさんは「ああ、それ分かるなぁ。」って言ってくれたんだ。答えた本人すら微妙に思う答えなのにアサコさんは気に入ってくれたらしい。
兎にも角にも、それからアサコさんと僕は割りと話すようになってご飯も時々行ったりするようになったんだから何がきっかけになるかなんて分からないよね。