凪ぐ湖面のように
次の日も、そのまた次の日も、湖陽さんから連絡は無かった。
自然消滅的に恋人ごっこが終わったのだな、と思った。
「さぁ、仕事! 仕事!」
パソコンの前に座り、キーを叩こうとするが、指が動かない。
初めてだ、こんなこと。
海の時でさえ彼を忘れようと我武者羅に仕事をしたのに……。
何なの! どうして!
指先が霞み始め、ああ、私は泣いているんだと他人事のように思う。
湖陽さんは海への恋心は『ままごとのような恋』だと言った。
今、初めてその意味が分かったような気がする。
あのキスが忘れられない。湖陽さんが欲しい! 心も体も丸ごと……。
今更気付いても遅いのに……。
思いを自覚すると涙が止めどなく溢れてくる。
どうしよう、この止められない想い。
自分の腕で震える自分の身体を抱き締め、行き場のない想いを慰める。
もう行けないな、カフェ・レイクには……。
そして、この街にも……居られない。
――また逃げるのと自分に問う。
逃げる。それしか自身を守る手立てが無い!
なら、早い方がいいのでは?
そうだ、早い方がイイ! 早速、条件の合う場所をパソコンで探し始める。
自然消滅的に恋人ごっこが終わったのだな、と思った。
「さぁ、仕事! 仕事!」
パソコンの前に座り、キーを叩こうとするが、指が動かない。
初めてだ、こんなこと。
海の時でさえ彼を忘れようと我武者羅に仕事をしたのに……。
何なの! どうして!
指先が霞み始め、ああ、私は泣いているんだと他人事のように思う。
湖陽さんは海への恋心は『ままごとのような恋』だと言った。
今、初めてその意味が分かったような気がする。
あのキスが忘れられない。湖陽さんが欲しい! 心も体も丸ごと……。
今更気付いても遅いのに……。
思いを自覚すると涙が止めどなく溢れてくる。
どうしよう、この止められない想い。
自分の腕で震える自分の身体を抱き締め、行き場のない想いを慰める。
もう行けないな、カフェ・レイクには……。
そして、この街にも……居られない。
――また逃げるのと自分に問う。
逃げる。それしか自身を守る手立てが無い!
なら、早い方がいいのでは?
そうだ、早い方がイイ! 早速、条件の合う場所をパソコンで探し始める。