凪ぐ湖面のように
「この子は私の甥っ子のお嫁さんになる子よ」
おいおい、と思わず小町さんにツッコミそうになる。
「だから、手を出したら芸能界で生きていけなくなるわよ」
小町さんの妖しい笑みに、二人のイケメンはヒッと顔を引き攣らせて身体を後ろに引くが、「そうだ、でも、記念に写真は撮ってあげる」と言われ、二人はまた前のめりになる。
何となく芸能界の弱肉強食? ヒエラルキーみたいなものを見たような気がした。
そんなことを考えていると、ほらほら、と私の両隣に二人を座らせ、肩まで組ませて小町さんがスマホで写真を撮る。
「後で送ってあげる」
有名人とのスリーショットだけど……何となく嫌な予感がするのは、気のせいじゃないいような気がする。
「私、ちょっと席を外すわね」
スキップをしながら小町さんがいなくなると、二人のイケメンも面倒事は御免だ、とばかりに私の側から離れる。
手持ち無沙汰になった私はテーブルに乗った料理に目をやる。
部屋には優に三十人ほど人がいるのに、料理は殆ど減っていなかった。
芸能人って少食なのだろうかと思いながら、私は珍しい料理に舌鼓を打つ。
おいおい、と思わず小町さんにツッコミそうになる。
「だから、手を出したら芸能界で生きていけなくなるわよ」
小町さんの妖しい笑みに、二人のイケメンはヒッと顔を引き攣らせて身体を後ろに引くが、「そうだ、でも、記念に写真は撮ってあげる」と言われ、二人はまた前のめりになる。
何となく芸能界の弱肉強食? ヒエラルキーみたいなものを見たような気がした。
そんなことを考えていると、ほらほら、と私の両隣に二人を座らせ、肩まで組ませて小町さんがスマホで写真を撮る。
「後で送ってあげる」
有名人とのスリーショットだけど……何となく嫌な予感がするのは、気のせいじゃないいような気がする。
「私、ちょっと席を外すわね」
スキップをしながら小町さんがいなくなると、二人のイケメンも面倒事は御免だ、とばかりに私の側から離れる。
手持ち無沙汰になった私はテーブルに乗った料理に目をやる。
部屋には優に三十人ほど人がいるのに、料理は殆ど減っていなかった。
芸能人って少食なのだろうかと思いながら、私は珍しい料理に舌鼓を打つ。