BAD BOYS





「なんで笑ってるんですか?」



クツクツと苦しそうにしながらも笑っている。
もう、透くんも初めの頃は私の行動をよく笑ってたっけ?
私は少し、いや結構変わってるらしい。


「慣れてるからだいじょーぶデスよ。」


いや、辛そうだよ!!
どうしたらいいんだろう。
こんな時に、自分が無力なことを痛感させられる。
つらいなあ。


「っ...、」


とりあえず、彼に近づこうと思った時、ズルりと、彼は力なくその場に倒れてしまった。
慌てて駆け寄り、彼の肩を軽く叩いてみる。

すると、
ぅ、と小さく小さく呻き声が聞こえる。
気絶?してるのかな?
でも死んではないよね、よかった。


「とりあえず、みんなの所に。」


彼の腕を肩にまわし、よいしょっとおんぶしてみる。
ーーーあれ?
軽い。
私でもおんぶできるほど、軽い。

え?この人本当に生きてる?大丈夫?

お願い、今日はみんな、家にいてね。






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