最後の1球
野球バカ
暑苦しい、春の下旬。
もうすぐ、夏になろうとしていた。
夏といえば、そう、俺らの大舞台。
―――――甲子園―――――
俺は、その甲子園を目指すため、甲子園の常連・大徳高校に入学した。
少し着慣れた冬服が、もうすぐ夏服に変わろうとしていた。
野球部にも少しなれて、みんながマネージャーが欲しくなった春の下旬。
俺は、マネージャー選びの代表に選ばれた。
選ばれた男。
野球バカで、ヤバイほどの頭の悪さ・・・
空野達也。
野球歴12年。
4歳の頃、父親に野球ボールを持たされた。
その瞬間、夢は決まってた。
―――――――――――甲子園――――――――――――
みんなの、大舞台。
俺は、そこに絶対立つ。
意地でもたってやるって、決めたんだ。
必死で頑張った。