最後の1球



「お兄ちゃん・・出てって。あたしとあなたは、もう、家族じゃないの」


「ただの知り合いよ!」



そういうと、お兄ちゃんは家から出て行った。


「生崎、服・・」



「あッ・・////見ないで!後ろ向いててよ!」



「へーへー・・」


「これ・・だったんだな・・」


「え?」


「いつも、暇さえあればなんか悲しい顔してた。正しい人なんていないって言ったときも、寂しい顔で・・」



「見てたんだ」



あたしは着替え終わって、空野の怪我の手当てをする。



「・・・なんか、不思議だったからな」



「・・・そういうこと、出さないようにしてたんだけどなぁ」


「バレバレ」



「なんか、悔しい」


「ハハッ」



「これからは、なんかあったら言えよ」



「うん・・」


「俺が飛んでくから」



「うん・・!」



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