最後の1球
俺は、その瞬間、胸が高鳴った。
なんだろう?
この、気持ちよくて・・でも、時に苦しい気持ちは。
「んー!でも、あたしがマネージャーかぁ。終わっても知らないよ?」
終わるって、何がだよ(笑
「終わらんって。終わるかもだけど」
「あー!いったなぁ!」
生崎が俺の足を蹴ってきた。
「いってぇ!お前、俺は野球部だぞ!?足いためたらどうすんだよ!」
そういうと、生崎は少し落ち込んだ。
「あ・・ごめんなさい」
え、嘘だろ。
「冗談だよ、バーカ」
「何それッ!ヒドイよ!本気にしちゃったじゃん!」
「アーホ!」
俺たちは、その日はいっぱい話した。
そのたびに、もっと話したいという気持ちがあふれ出した。
生崎に、触れたいって、時々思うようになった。
・・・・・どうしたんだろ、俺。
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「はい、生崎さん」