最後の1球






トボトボと歩く。


大沢くんに、送ってくといわれたけど、断った。


帰りは、いつも達也が居たのにな・・・。


今は、もういないんだなぁ・・・・。



あたしが角を曲がったとき、誰かとぶつかった。


ドカン!


「いったぁ~!誰だよ!」


なんか、男の子っぽい子とぶつかっちゃった・・!?


「って・・・あれ?」


ぶつかった子は、女の子だった。


女の子は、あたしの顔を見て頭を傾ける。


あたし・・・このk尾見たような気がする。


「あ!生崎亜恋ちゃん?」


「え・・あ・・はい・・・」


「へぇ・・こんな可愛い子なんだッ!」


ちょっと待って・・・?


なんであたしの名前知ってるの・・?


「あッ、ゴメン!達也から聞いてるよ!あたし、幼なじみの結衣奈。鮎川結衣奈!よろしくね!あ、そうそう。達也のことフったんだって?大沢と付き合ってるんだってね!?」



「あたしも達也から聞いてたよ!そうなの!達也には悪いけど、あたし・・ずっと大沢くのことが好きでね・・。今、付き合ってるんだ!」



あたしは、オドオドしながらも、笑顔で答えた。


「誤魔化したって、ムダだよ!あたし、わかってるんだから。達也が好きなこと」



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