最後の1球




・・・・・・


なんで?なんで知ってるの?


「・・・結衣奈・・ちゃん・・?」


「あたしね・・1年前まで、ずっと・・達也のこと好きだったんだよ!」


え・・・・・・・・?


「でもねッ。振られちゃったの!そんな時にね、今のカレシにあったんだぁ!」


結衣奈ちゃんは、喋り始める。


「でも・・あの時、あたし告白してないんだ・・。今でも後悔してる。なんで、告白しなかったのかなって。あたし、ただ単に、彼女がいて振られたって勘違いしてたの。振られたんじゃなくって、諦めたの。あたし、言っとけばよかったの。好きですって・・・・・」



「だからね・・亜恋ちゃんには、そんなことしないで欲しいの」



・・・・結衣奈、ちゃん・・・・。



「後悔して欲しくないの!大沢なら、大丈夫。ちゃんと、受け止められるよ。子供じゃないんだもん。大沢を傷つけたくないって気持ちはわかるけど・・恋なんだよ。恋なの。だから、人の気持ちなんて、関係ないの。自分の気持ちに正直にならなくちゃいけないんだよ!」



「・・・・自分の気持ち・・に・・正直・・・」


「あっと・・時間!じゃぁ、またね!」



・・・・・・・・あたしの、本当の気持ちは?



あたしは、何がしたい?



「・・・達也・・・!」


正直に、言うしかない。


大沢くん、ごめんなさい。


あたし、大沢くんのこと騙して・・裏切ってしまった。



ごめんなさい。










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