最後の1球




突然、社会の授業で生崎が当てられた。



「へッ・・!」


ガバっと起き上がる。


どうやら、寝てたらしい。


「寝んなよ、バーカ」


「な・・・ッ」


「生崎さん!?」


生崎の名前をもう一回呼ばれる。


生崎はあわてて今やってる所を探す。


後ろに聞いても、前に聞いても。


みんな、答えはわからないよう。



そうすると・・


生崎は、俺の顔を見た。


口パクで、『教えて』という。



俺は、自信ある答えを言う。


それを生崎が言うと見事正解。


俺、ヤベエ。


カッコよすぎだわ。



「ありがとー、空野。」



「お礼は缶ジュースでいいよ」



すると、険しい顔をして、


「マネージャーやめるよ?」


と、俺を脅す。



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