空に響く奏鳴曲-ソナタ-
第一楽章
記憶
教室の窓から秋の風が吹き込む。
気持ちいい…うーん……眠い。
「ここではこの公式を使って…」
数学担当の南先生が難題問5の解答解説をしているけれど、まるで頭に入ってこない。
「篠原起きろー…おーい…」
遠くで先生の声がした気がするけどまぁいいか…
机にうつ伏せになって目を閉じた。
最近何度も同じ夢を見る。
幼い頃の思い出。
ほら、今日もまた…
「すごいねハル!もう弾けちゃったよ!」
小学校に入る前ぐらいかな。
同じピアノ教室に通っていたハルこと佐山悠音はピアノの天才だった。
厳密に言うと耳がものすごく良かった。
ハルには楽譜なんて必要ない。
音楽を1度聴けば弾けてしまう。
気持ちいい…うーん……眠い。
「ここではこの公式を使って…」
数学担当の南先生が難題問5の解答解説をしているけれど、まるで頭に入ってこない。
「篠原起きろー…おーい…」
遠くで先生の声がした気がするけどまぁいいか…
机にうつ伏せになって目を閉じた。
最近何度も同じ夢を見る。
幼い頃の思い出。
ほら、今日もまた…
「すごいねハル!もう弾けちゃったよ!」
小学校に入る前ぐらいかな。
同じピアノ教室に通っていたハルこと佐山悠音はピアノの天才だった。
厳密に言うと耳がものすごく良かった。
ハルには楽譜なんて必要ない。
音楽を1度聴けば弾けてしまう。
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