約束の代償
第3章 変化

瑠璃

「モモちゃん、おはよう。
今日も、1日瑠璃を守ってあげてね」
私はモモちゃんの頭を撫でた。


今日は、なんて清々しい朝だ。
すっかり元気になった瑠璃を見て
モモちゃんが私達親子を笑顔で迎えてくれていると感じた。


我が子が、こんなにも愛おしく感じる。

瑠璃の笑い声や足音に
幸せを感じた。


「瑠璃、今日は公園でピクニックしようね」

そう言うと、瑠璃が宝石のように
キラキラした笑顔で大きく頷いた。



公園に着くと、
とても気持ちの良い風が吹く。

ポカポカした暖かく心地良い日がさす。
ブランコへ元気に走り出す瑠璃。

「ブランコ乗りたいの?
ママが押してあげるね」


あれ?力があまり入らない。
15kg程の瑠璃の体重が重くて仕方ない。




その時、前方から何かが飛んでくる‼︎


「危ないっ!」
誰かの声で、その何かに気付いた。


咄嗟に瑠璃をかばうように覆いかぶさった。

「瑠璃?大丈夫?」
何かの衝撃が過ぎ去ったのを確認してから
瑠璃にかぶせた自分の体を起こし
瑠璃を見つめた。


「ママ?ママ〜」

良かった。瑠璃には何も起きてない。


そう安心した途端に、
体のチカラがスッと抜けた気がした。


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