約束の代償
しばらく暗闇を歩いた気がした。


長く長く真っ暗な道を
ただ、ひたすら歩きつづけた。



しばらく歩き続けて
ようやく
一筋の光が足元に差した。


導かれるようように
私はその一筋の光の方へ進んだ。





瑠璃が泣いてる。



瑠璃?


どうしてそんなに泣いているの?




瑠璃の横には
寄り添うように、モモちゃんとパインちゃんが笑っている。





「瑠璃!
ダメよ!そのぬいぐるみから離れなさい」



反応がない。


瑠璃!


何度呼びかけても振り向きもしない瑠璃




一筋の光から
ぼんやりと広がっていく光の中


その場所が
誰かの御葬式だということがわかった。



遺影には見覚えのある顔が…



そう、紛れもなく私だった。

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