歌う少女、笑う少年。
「クラス会しようよ」
誰かの声でそのアイディアは急速に実現した。
場所はカラオケ。ふた部屋続きで借りて、3時間。
ちょっと気まずい感じになってた女子はもう全然普通で、今まで通り話し掛けてくる。うざったいほど。
だから僕には行かない理由なんて無かったので、行くことにした。
「成宮さんは? 行く?」
「え? あ、どうしよっかな」
成宮さんも、来る? 本当に?
成宮さんの歌をまだまともに聞いたことがなかったから、すごく嬉しい。