君の隣で笑ってたいんだ
「あっ、ごめん。教室に筆箱置いてきた。
ダッシュで取りに行くから先行ってて!」
まだチャイムがなるまでには時間に余裕がある。走れば大丈夫そう。
「あったあった。」
教室に取りに行くと、まだ数人教室に残ってる人がいた。
まだ大丈夫かな、って思ったけど遥は私の事待ってゆっくり歩いてるだろうから、早く追いつかなくちゃ。
廊下を走っていると、3組の教室の少し先にに遥の後ろ姿を発見。
「遥ー!」
思いっきり飛び出すと、ちょうど3組の教室から出てきた人にぶつかった。
「痛ッ!」
あっ...
「わ、ごめん。大丈夫?」
黒沢くんだ。
「あれ、君どっかで...って、あの須藤か。」
“あの”ってなんだよ。
私の事を認識するなり嫌な顔。遥に言われたから我慢してたけど、やっぱこいつムカつく!!
「ぶつかっちゃってごめんなさいね!
これからは気をつけるから!じゃあ!!」
──ポロッ
「あ、お前、なんか落とした...」
黒沢くんの言葉になんか、耳もくれずダッシュで遥のところに向かう。
「ハァ、ハァ
やっぱ、アイツやなやつだよ!!」
「まだ言ってんの?」
何のことかわからない遥は私の事をじっと見つめて
「はぁ、私もうあんたに言うの疲れたから勝手に頑張んな」
と言ってスタスタ歩き始めちゃった。
「ちょ、見捨てないでーー!」
遥さん、ドライ。