夢から醒めた夢
「愛梨の気持ちには気づいていたし、結婚を嫌がられても嫌われている訳じゃないし。お母さんに許可さえもらえば、なんとかなると思っているから」
どうして、ここまで自信を持って言えるのだろう。
イケメンだから?
私は、自信を持ってこの人の隣に立てるとは思わない。
私より若いんだし、他にイイ子はいっぱいいると思う。
私を選んで、彼の得することなんてないのに。
「また、余計なことを考えているだろ」
そう言って、私の眉間を指で押さえる。
彼は鋭い。
というか、よく見ている。
イヤ、私が分かりやすいのか。
「あ、年下だってこと気にしてる?」
「やっぱり、下だよね……」
「確かに今24歳で、愛梨より3歳下だけど、社会人になってまで気になる?俺は気にならないよ。
姉貴なんか、俺とタメのヤツと結婚したし。5歳違うけど」
お姉さんも凄いな。