夢から醒めた夢



女の子たちは話したそうにしているし、近寄りたそうだ。

隣にいるからって、私に敵意は向いていないみたいだけど。

あまり、考えたくない。

イケメンに近寄ったところで、自分が虚しくなるだけだ。

合コンなんかは、遊びだろう。

もしかしたら、ちゃんとした彼女はいるのかもしれない。


とにかく、たまたま隣にいた合コンの人なだけ。

それ以下でも、もちろんそれ以上でもない。

この場だけ。

これが終われば、2度と逢わないんだから。


そんなことをごちゃごちゃ考えながら飲んでいたのがいけなかったのか。

普段お酒には強いのに、こういう時に限ってフラフラになるまで飲んだ。

いつもと量は変わらないはずなのに。



「愛梨ちゃん?大丈夫?」



お開きにしようって頃、立ち上がりたくても立てなかった。

そんな姿を見たことがない菜緒が心配する。



「んー……大丈夫、じゃないかも」




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