夢から醒めた夢



何かはあった。

すごく厄介だ。

誰とって記憶はないのに、ヤった記憶だけ戻ってくる。

そこを消し去りたいのに。



「ねぇ、早いけど今から逢える?」

『え?愛梨ちゃん、今どこ?』

「家に帰ったとこ。シャワー浴びたいから、1時間後ぐらいでもいい?」

『……分かった。じゃあ、いつものカフェで待ってるね』

「了解」



本当は、体が辛いし電話ですませればいいのかもしれない。

でも、話しが長くなりそうだったから、逢った方が早い。

それに、誰かに逢っていないと余計なことを考える。

どうしてあんなところにいたのか覚えていないけど、あそこへ行ってからのことは思い出してきた。

ヤること事態久しぶりだったのに、何度も何度も求めた。

酔っていたとはいえ、なんということをやらかしたんだ。

上手すぎたんだ。

人のツボを心得ているかのように、私を追い詰めていった。

気持ち良すぎたんだ。




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